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| そろそろオーディオも物づくりの原点に立ち返り、作るよろこびを皆さまに味わっていただきたく、このたび四十七研究所ではオリジナルキットブランドを立ち上げました。“Treasure”は英語で「至宝」とか「大切なもの」という意味です。自分で作った作品をいつまでも大切に愛用していただきたいという思いを込めました。今後も、じっくり作って楽しめ、使ってまた末永く楽しめる、四十七研究所が培ってきたノウハウを余すところなく投入した、さまざまなキットを発売する予定です。 -いまどき、なぜ組立てキットなのか? 今日、職業的なエレクトロニクス技術が飛躍的に進歩するいっぽうで、物づくりは製造者と利用者、生産者と消費者という棲み分けを余儀なくされる経済活動の一部に組込まれてしまいました。テレビを見たければ、わざわざつくらなくても買ってくればいいといった、それはそれで効率的で便利な世の中になったわけですが、物事のしくみをよく理解して使いこなしたり、物づくりを通じて技術を探究するよろこびがともすれば置き去りにされ、たいていはささやかな趣味の世界にのみ、それらの欲求を満たす場が与えられているにすぎません。 オーディオ機器の理想は、とくに音楽を聴くための道具として、それは演奏者のエモーションを率直に伝え、聴く者に感動をもたらしてくれる媒体であるはずです。オーディオ機器というテクノロジーが、何か音楽をすばらしいものに変貌させる魔法のブラックボックスであるかのように期待するのは、さまざまな宣伝文句によって造られた幻想にすぎません。何枚も重ねたガラス板を透かした世界が現実よりもかすんで見えるように、電子部品をひとつ通過するたびに音の鮮度は確実に失われます。ですからオーディオ機器は可能な限り簡潔で介在物が少ないこと、これが最も大切な条件であると考えています。「最もシンプルなものだけが、複雑さを受け入れることが出来る。」(Only the simplest can accommodate the most complex.)というフレーズは、私どもの哲学を端的に表しています。 本キットをお買い求めいただいた方には、じっくりと時間をかけ労力を惜しまず、存分に物づくりを楽しんでいただければと思います。その時間のなかで何を味わい、何を考えるかはお客様ご自身にとってよい経験になるでしょう。買ってすぐに使える既製品でなく、自ら手がけたステレオ装置でお気に入りの音楽を聴く、それに代わるよろこびは他にないと思う次第です。もちろん完成したセットは既製品とくらべても遜色なく、十分に実用的なものとして設計されています。また、音質については演奏家の方々からも高いご評価をいただき、製品化が待ち望まれていました。 音楽とオーディオを通じて、ゆったりしたスローライフを味わっていただけることを願っています。 |
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